走り方教室に参加するご家庭、お子さまは、それぞれ違う理由でやってきます。
一番多いのが、足が遅くてなんとかしたいと思っているご家族。次に多いのが、クラスでは1番だけど所属しているスポーツクラブでは平均以下で、もっと速くなってレギュラーを奪いたい子。夏休みの自由研究で、という面白い子もいました。
それぞれ速くなろうと頑張るように見えますが、実は違います。
このなかで5回頑張れる可能性が高い子は、自由研究の子です。発表を完成させるという目標があるからです。次にクラスで1番の子、レギュラーという目標があります。
足が遅い子は途中で来なくなってしまうことがほとんどです。教室を始めたばかりの頃、このことがとても不思議でした。(足の遅さに困ってたはずなのに、なんで来なくなっちゃったんだろう?)という事が何回もありました。
それが最近なんとなく分かってきました。休憩中に「何か目標はありますか?」と聞くと、足が遅い子は答えられないことが多いです。すると保護者が「とにかく足が遅くて、どうにかしてほしいんです」と助け船を出してきます。
足が遅くて困っていることは目標ではありません。目標がないのに頑張ることはできません。毎回、新しいことを勉強させられ、体を動かされることは、その子にとって苦痛でしかありません。
足が遅い子をお持ちのご家族にアドバイスを書いておきます。教室に参加する前に、ご家族で目標を設定してください。可能な限り数値で表せるものがいいです。【足を速くしたい】【走り方教室を頑張る!】等は目標ではありません。
具体的には学校の先生に電話をして、体力測定で自分より1つ上の順位にいる子の記録を聞く。その数値を目標に設定する。というのがおすすめです。例えばシャトルランで自分が20回、次の子が23回なら、【シャトルラン23回】を目標にする。50m走や1500mのタイムでもかまいません、【50m走10秒を切る】など。とにかく数値で目標を立てましょう。