5月14日15日と、富士宮四中さんと西湖キャンプに行ってきました。
親子かけっこ教室の話を四中の校長先生としているときに、僕が看護師免許を持っているという事で依頼をされました。「このイベントを手伝ってほしい」と声をかけていただけるのは、とてもありがたいことだと感じます。
自分の仕事とまったく違う分野の仕事に一日中触れるという経験はなかなかできないものです。中学生と先生との関係は、自分の人生で中学生側しか経験したことがありませんから、いい勉強をさせていただきました。
一番驚いているのは、先生方のタフさ加減。尋常じゃないです。朝6時から夜10時まで、生徒がかわるがわるひっきりなしに話しかけてきます。イベントの準備をして、後片付けをして、指示を出して。その間ずっと『先生』の役割で存在しています。僕の集中力は3時間ほどで切れることが分かっていますので、先生方はどうなっているんだろうと不思議に思いました。
その先生方の支えがあり、子どもたちがいます。
子どもたちは(と一括りにするのには抵抗がありますが)いい子ばかりでした。すれ違うときに挨拶してくれたりとか、話しかけてくれたりとか。学校の特色が出ているのでしょうね。誰かが失敗したとしても、「がんばれ!」と声が上がり、いい意味での笑いに変えることができる雰囲気。ダンスや発表をするときに「いぇーい!」と盛り上がることができる心。いつか大人になった時に、自分たちの学年は素晴らしい学年だったと気付く日がきっと来るでしょう。
思いやりの心も目立ちました。オリエンテーリングとして西湖のまわりを一周しました。普段運動している子どもと、あまり運動しない子どもでは、体力に差が出てきます。だからと言って体力がある子どもが先に行ってしまうのではなく、「大丈夫か?」「休憩しよう」と遅れがちな子どもに声をかけ、まとまって歩いています。終わってみれば、僕がいる必要もなく、子どもたちだけで協力し合ってゴールしていました。
僕は富士宮出身で富士宮の教育を経験し、いまは富士市に住んでいるので子どもは富士市で教育を受けています。久しぶりに富士宮の生徒を見て、「そうそう!これだよね」と、自分の中学生時代を思い出しました。
富士宮では、子どもたちが作り上げる過程に重点を置いていると思います。自ら考えて、自分たちのものを作り出します。おしゃべりしてしまう子がいれば「静かにすると話が聞きやすいよ」など、まとめる力があります。結果にはこだわらない分、他市の子どもと競争になると結果がでません。明るく挨拶ができる子どもが多いと感じます。
富士市は結果のほうが重要視されていると思います。発表などの完成度が高く、全員の演技が揃います。富士宮から引っ越してきた人がまず驚くのが、幼稚園児の発表の完成度の高さではないでしょうか。その代わり、子どもの同級生に挨拶されたことが14年間で2度しかありません。
地域によって方針は違うのでどちらがいいとは言えないのですが、やはり勝負に勝つほうが自己肯定感が高まるのではないかと思います。富士宮にいたころは(外の子には勝てない)という気持ちが前提としてあったように思います。個の力が強いほうが上を目指せる。
これからも学校や広告などで声掛けをして、富士宮の子どもを勝たせるような取り組みができないかどうか模索していきたいと思います。何かいいアイデアをお持ちの方がいましたらご連絡ください。部活やクラブ、学校など、呼んでもらえば走り方を教えに行きます。